2012年6月1日金曜日

3.11の大震災から得られた科学的知見

最近Natureの姉妹誌に「Brain structural changes as vulnerability factors and acquired signs of post-earthquake stress」という興味をひくタイトルの論文が掲載されていたので少し読んでみました。

東北大のグループの行った研究で、 東日本大震災被災者(学生42人)を対象に震災前後の脳の構造をMRIで比較したところ、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の症状は「Anterior cingulate cortex:前帯状皮質」という恐怖や不安を制御する場所小さい人ほど発症しやすいことが分かったらしいです。さらに、PTSD発症後の被災者では「Orbitofrontal cortex : 眼窩前頭皮質」という記憶などの消去する場所萎縮することも示されていました。

個人的には、いろいろツッコミ所のある研究だとも感じました(e.g. そもそも震災の影響ということを示す為には、震災の非被災者という一連の対照群も必要なのでは?N少なくない?などなど)、しかし、この研究による知見自体は拡張性のある興味深いものだとも思いました。今回の結果を、論文という所で終わらさず災害後のPTSD対策や治療に役立てる研究にぜひ発展させて欲しいものです。(私自身の研究にも言える事ですが。。)

ちなみに少し調べてみると「瞑想」が、今回報告された前帯状皮質の活性化を促すという研究結果もあるようなので、瞑想を習慣付けることが精神的安定性の獲得、ひいては心的ストレス耐性の向上につながる可能性もあるのでは?なんて単純に思ったりもしました。

私自身、日常生活で気持ちがザラザラする時、たまに瞑想っぽい(仮眠してるだけ?)ことを15分間くらいするのですが、あながち間違いではないのかもです。(実際、気持ちがスッと落ち着き、頭もリフレッシュできるので結構おすすめの方法です♪)

もともと精神的にタフではない上に、 今後さらにストレスのある生活を送る予定なので今の内に、ちゃんとした瞑想の仕方を身につけておくのもいいのかもしれません(^_^;)>

ps
本日ようやく博士3報目の再投稿原稿のステータスが「Revised Manuscript Submitted」から「With editor」へ移行しました。一週間も何をしてたんでしょうか。2度目の査読に回っていたのかな?。。。。となるともうすぐ結果が届くのでは(≧∇≦)! そんなことを考えて過ごした平穏な金曜日でした。

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